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1.1.転がり軸受

1.1.転がり軸受の種類

転がり軸受には様々な用途に合わせて、数多くの種類があります。 代表的な転がり軸受の分類を表1.1-1に示します。
表1.1-1 転がり軸受分類
転がり軸受 ラジアル
荷重用
玉軸受 深溝玉軸受
アンギュラ玉軸受
自動調心玉軸受
その他
ころ軸受 円筒ころ軸受
針状ころ軸受
円錐ころ軸受
自動調心ころ軸受
スラスト
荷重用
玉軸受 スラスト軸受
スラストアンギュラ玉軸受
ころ軸受 スラスト円筒ころ軸受
スラスト針状ころ軸受
スラスト円錐ころ軸受
スラスト自動調心ころ軸受
また、転がり軸受の代表的なものについて、表1.1-2で簡単に説明します。
表1.1-2 代表的な転がり軸受の特性
軸受種類 形状 負荷方向 負荷容量 高速回転 高精度 内輪・
外輪傾き
値段 取付など 特徴
単列深溝
玉軸受
単列深溝 ラジアル+
スラスト両側

適合

十分許容

安価
最も一般的なタイプ。
まずはこのタイプの適用を検討する。
アンギュラ
玉軸受
アンギュラ ラジアル+
スラスト片側

高負荷

適合

許容
×
高価
2個対向させて内部すきまを調整。 玉と内輪・外輪の接触角が単列深溝玉軸受けよりも大きく設定されている。 複列の場合は両方向のスラスト荷重を負荷することが可能。
針状ころ軸受 針状 ラジアルのみ
高負荷

適合

許容

安価
軸とハウジングの隙間が大きくとれない場合に使用。 ころは細長い円筒形状をしており、上述の通り薄幅が必要なところで使用する。
円錐ころ軸受 円すい ラジアル+
スラスト片側

高負荷

可能

許容
×
高価
2個の軸受を対向させて内部すきまを調整。
スラスト
玉軸受
スラスト玉 スラストのみ
高負荷
×
不適合
×
許容せず
×
高価
複列の場合は両方向のスラスト荷重を負荷することが可能。
スラスト針状
ころ軸受
スラスト針 スラストのみ
(<)高負荷

可能
×
許容せず
×
高価
スラスト玉軸受よりも負荷容量大。高さ制約がある場合に有効。
他にも数多くの種類がありますので、詳細はページ下部の各ベアリング・メーカのカタログを参照ください。

1.2.転がり軸受の構造

転がり軸受の基本構成は、転動体、軌道輪(内輪+外輪)、保持器の3つになります。

(1)ラジアル玉軸受

ラジアル玉軸受

(2)針状ころ軸受

針状ころ軸受

(3)スラスト玉軸受

スラスト玉軸受

参考文献