物理とは何か?
“物理”という言葉には「
物の道
理」という意味が含まれている。
さらに道理には「物事がそうあるべき筋道、訳」という意味がある。
ということから考えると、
“物理”は
「物体や物質はどのような状態にあるべきか?あるいはどうしてそのような状態にあるのか?その理由を知る」学問、ということができるだろう。
では、なぜ物理を学ぶ必要があるのだろうか?
私たちは自然の一部として存在しており、自然現象に影響を受けて暮らしている。
自然現象に何等かの規則性、つまり
法則を見いだせれば、私たちは自然現象(の一部)を予測できるだろう。
この自然現象の予測によって得られるものは計り知れない。
私たちはすでにこの自然現象の予測を生活の中に取り入れている。
わかりやすい例でいえば、天気予報、潮時表、月の満ち欠け、惑星の運動、電車や飛行機の到着時間などが挙げられる。
そのほかにも私たちの生活を豊かにしてくれる電化製品や自動車、発電所や建築、土木など、ありとあらゆるものがこの自然現象の予測をもとに構築されている。
このように、自然現象に含まれる法則をより深く、正しく理解することで、「私たちの暮らしを飛躍的に快適にできる」という現実的なメリットが受けられる。
このように、現実的な面からいっても物理を学ぶメリットは大きい。
でも、物理の本当の面白さはもっと他にもあると思う。
そもそも物理の目指している姿は
「自然そのものをつかさどる法則に迫ること」である。
そこに迫るには、それまでに培ってきた経験や知識をもとに、様々な妄想、想像を掻き立てながら新たなストーリーを作っていくことになる。
その意味で、物理の研究者は作家に似ている。
特に未知の領域に踏み込むとき、物理という学問は自由である。
学問としての物理、私たちの生活に密着した物理、私たち人間にとってどちらも学問として必要ではないだろうか?
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