これが物理学だ! マサチューセッツ工科大学「感動」講義 |
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記入日 | 2013/3/11 | ||
ジャンル | 自然科学系/自然科学一般 | |||
充実度 | ★★★★★ | 難易度 | ★★★☆☆ | |
お手軽度 | ★★★★☆ | |||
おすすめ度 | ★★★★★ | |||
コメント: | ||||
この本は物理の面白さを教えてくれ、好きにさせてくれます。 ですが、この本の本当の凄さは“読者を引き込む力” にあると思います。 世の中無数に存在する“わかりやすい”解説本に対して、 この本が卓越しているのは読者にイメージを植え付ける技術です。 この技術は、解説本や専門書、教育現場だけではなく、 面接や仕事におけるプレゼンなどにも必要なものです。 そういった観点からも、この本を楽しむことができるはずです。 変なプレゼン・テクニック本よりも得られるものは多いと思います。 私がこの本から学んだことは、 “ものごとの本質に迫ることの重要性”です。 ものごとの本質を理解しているからこそ、 不必要な言葉で着飾らないわかりやすい説明が可能となり、 人の興味を引くポイントを押さえた上で、人の記憶、 心にしっかりと突き刺さる表現で解説ができるのだと思います。 非常に学ぶことが多い書籍です。 <目次> 第1講 物理学を学ぶことの特権 第2講 物理学は測定できなければならない 第3講 息を呑むほどに美しいニュートンの法則 第4講 人間はどこまで深くもぐることができるか 第5講 虹の彼方に‐光の不思議を探る 第6講 ビッグバンはどんな音がしたのか 第7講 電気の奇跡 第8講 磁力のミステリー 第9講 エネルギー保存の法則 第10講 まったく新しい天文学の誕生 第11講 気球で宇宙からのX線をとらえる 第12講 中性子星からブラックホールへ 第13講 天空の舞踏 第14講 謎のX線爆発 第15講 世界が違って見えてくる |
NHKスペシャル 100年の難問はなぜ解けたのか―天才数学者の光と影 |
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記入日 | 2013/9/27 | ||
ジャンル | 自然科学系/自然科学一般 | |||
充実度 | ★★★★★ | 難易度 | ★★☆☆☆ | |
お手軽度 | ★★★★☆ | |||
おすすめ度 | ★★★★★ | |||
コメント: | ||||
NHKで放送された内容を書籍にしたドキュメンタリー本です (決して難しい数学の本ではありません)。 宇宙の形の解明につながる世紀の難問“ポアンカレ予想”、 この難問を解き明かした天才数学者グリゴリ・ペレリマンを中心に、 さまざまな数学者たちがこの難問に挑んだ姿を紹介しています。 数学者たちの真理に対する純粋な欲求、その欲求を満たすために陥る罠について、 登場する数学者たちのコメントから壮絶な何かを感じ取ることが出来ます。 数学者たちの自由な発想、純粋さ、そして目標へ向かうエネルギーが一体どこから生まれてくるのか? を教えてくれるような気がします。 <目次> 第1章 ペレリマン博士を追って 第2章 「ポアンカレ予想」の誕生 第3章 古典数学 VS トポロジー 第4章 1950年代 「白鯨」に食われた数学者たち 第5章 1960年代 クラシックを捨てよ、ロックを聴こう 第6章 1980年代 天才さーすとんの光と影 第7章 1990年代 開かれた解決への扉 エピローグ 終わりなき挑戦 |
万物を駆動する四つの法則―科学の基本、熱力学を究める |
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記入日 | - | ||
ジャンル | 自然科学系/自然科学一般 | |||
充実度 | ★★★★★ | 難易度 | ★★☆☆☆ | |
お手軽度 | ★★★★☆ | |||
おすすめ度 | ★★★★★ | |||
コメント: | ||||
この本は、熱力学の本質を具体的かつ分かりやすく説明し、 さらに分子の動きやエネルギーの移動を頭の中にはっきりと イメージさせてくれる非常に素晴らしい書籍です。 もし「熱力学が苦手で簡単な参考書を探している」という方には一押しの本です。 読み物形式のため、数式がないと不安に思う方もいらっしゃると思いますが、 中途半端な参考書を買うよりははるかに得られるものが大きく、 その後の熱力学への興味の持ち方も大幅に変わってくるはずです。 特に、温度や熱の本質を知ること、エントロピーとは何か?を知ることが 熱力学を理解するために重要になりますが、これらすべてを すっきりと理解させてくれる優れた良書です。 また、自由エネルギーとはどういうものか?ということに 明快な答えを与えてくれます。 本質を知り、深く理解することができる人だけが、本当にわかりやすく、 また人の脳裏に焼き付ける知識を与えられる力を授けられる、 ということがわかる本です。 <目次> 第1章 第0法則 温度の概念て 第2章 第1法則 エネルギーの保存 第3章 第2法則 エントロピーは増大する 第4章 自由エネルギー 第5章 第3法則 ゼロには到達できない |
フラクタルって何だろう―新しい科学が自然を見る目を変えた |
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記入日 | 2013/5/8 | ||
ジャンル | 自然科学系/自然科学一般 | |||
充実度 | ★★★☆☆ | 難易度 | ★★★☆☆ | |
お手軽度 | ★★★★☆ | |||
おすすめ度 | ★★★★☆ | |||
コメント: | ||||
フラクタルについて興味を沸かせてくれる、なかなか面白い本です。 まずは入り組んだ海岸線の距離の測り方を例に、フラクタルの概要に迫ります。 次に、私たちの身近にはフラクタルの具体例がさまざまにあり、 それらが未だ解明されていない現象であること、 そこには複雑性が絡んでいることが記されています。 このようなストーリー展開から、フラクタルが魅惑的であることをうかがわせます。 そこから数学的な内容に入り、マクロな視点とミクロな視点の間にある幾何学的な 自己相似性に着目することで、フラクタルの考え方について言及していきます。 特に次元の考え方が重要で、フラクタルの世界では整数次元とは異なる次元が存在します。 この次元によって、幾何学的な特徴はある程度限定され、 例えば山脈の写真の次元と同じ次元でコンピュータグラフィクスを作成すると、 同じような絵が作れる、といった興味深い内容が記されています。 また、物理の世界にもフラクタルの考え方は浸透し、 未解明現象の解明に貢献するものと期待されています。 あるいは自然科学だけでなく、経済などにもフラクタルの考え方は浸透していっており、 非常に幅広く活躍していく学問であるということを、わかりやすく解説してくれています。 この本を読んだおかげで、フラクタルについて深く知りたい、と思うようになりました。 <目次> →第8版による(現在の第9版では、メカトロニクス、機械などの安全性が追加) プロローグ―フラクタル島の不思議 第1章 複雑さに挑む科学 第2章 フラクタルとは 第3章 自然界はフラクタルでいっぱい 第4章 フラクタルを作る 第5章 物理学とフラクタル 第6章 夢 エピローグ 付録1 コンピュータグラフィックスの方法 付録2 さらに理解を深めたい人のために |