本ページは、スペクトル解析に統合しましたので、近日中に閉鎖する予定です。 リンクはスペクトル解析1.3節に貼り換えをお願いします。


1.エネルギーとパワーの定義

パワースペクトルを知るには、時系列データが持つエネルギーとパワーについて 知っておく必要があります。 このエネルギーとパワーの関係は、物理で言うエネルギーとパワーの関係とまったく同じで、 概念的には非常に簡単です。


時系列データ(あるいは信号)とは、ある時刻tにおいて出力される値x(t)の集合 と考えることができます。 このx(t)は現実的に得られる値のため実数になります。

今、x(t)を二乗すると、すべての出力は“正”になります。


時系列のエネルギー

このとき、x(t)2(上図左側赤線)を-∞<t<∞で積分した値を “エネルギー”と定義し、次のように表します。


エネルギー

またx(t)に周期性がある場合、その周期をTとおき、1周期分のエネルギーの平均を “パワー”と定義します。


パワー

これはつまるところ、 x(t)の単位時間あたりの平均エネルギーということになります。

このように考えれば、もしx(t)に周期性がなければT→∞の極限を考えればよいし、 ある一瞬の平均が欲しければT→0の極限を考えればよいことになります。


パワー

2.パワースペクトル

ここで、時系列データx(t)のスペクトル解析について考えます。

x(t)は様々な周波数を持つ波の重ね合わせとして考えることができます (これはフーリエ級数展開によって行われます)。 よって、ある時刻tの出力x(t)に対し どの周波数の波がどれだけその出力に影響を与えているか?を知ることで、 何かしらの物理的要因を知る材料が得られます。

時間軸を基準、つまり変数を時間tとする時系列データx(t)は、 フーリエ変換することで周波数軸を基準、 つまり変数を周波数fとする周波数列データX(f)で表すことができます。


フーリエ変換

時系列データx(t)の エネルギーEは周波数変換を行っても不変です (Eは-∞<t<∞で積分した値ゆえ、もはや時間tの関数ではなくなっています)。


今、時系列データx(t)の単位時間当たりの平均エネルギー、つまりパワーをWとすると、 x(t)は様々な波の重ね合わせであることから、それぞれの波が持つパワー (これをP(f)とします)の重ね合わせで表すことができます。

このとき、周波数の範囲を制限するものは何もありませんので、 WとP(f)の関係は次のように表せます。


パワー

この各波が持つパワーP(f)のことをパワースペクトル またはパワースペクトル密度関数と呼びます。


まとめると、 パワースペクトルとは、時系列データのパワーに対する各周波数成分の寄与度を表している ことになります。


3.実際のデータ処理

実際の時系列データx(t)は無限ではなく有限です。

よって、そこから得られるエネルギーEもまた有限であり、 計測時間をTmとすると次のようになります。


有限エネルギー

また、我々が実際にデータを処理するときはパソコンを使います。 つまり、データは離散化されます。


離散化エネルギー

そのため、離散化によってサンプリング間隔Δtの2倍以下の周期を持つ波を 捉えることは出来なくなります。 この周期2Δtを周波数としたもの、つまりfs=1/2Δtをナイキスト周波数と呼びます。

そのため、実際に捉えられるパワースペクトルの範囲は0≦f≦fsの範囲に限られ、 それ以外の成分は誤差として残ることになります。


以上の内容を踏まえた上で、パワースペクトルの計算を行う必要があります。

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